4/24/2016

Varde77 -MAKEOVER-

Varde77-MAKEOVER-のラインを立ち上げについて

20069月に立ち上げたVarde77は今年の20169月で10年目を迎えます。

今回はMAKEOVERというラインをなぜこの時期に立ち上げたのかの説明を書かせてもらいます。
2016AWの展示会時には僕の言葉で下記の文章を書いてバイヤーさんたちにも伝えました。
ぜひ皆さんもご覧ください!


自身のブランドを立ち上げるにあたり、まずオリジナリティーということを大切にしているので、自分らしいやり方がどんなことなのか考えていました。
ブランド設立当初はフラッッグショップの場所を東京の祐天寺というローカルな街にしたこと、さらに深夜営業にしたこと。古着屋のような雰囲気で、古着屋にはできないというか古着屋がやっていないかたちで、洋服のデザインを取り組むことを強みとして立ち上げました。
Varde77というブランドはお店に古着やヴィンテージアイテムを扱っている以上、
古着のサンプルリング的なことはしないと決めて、パターンからオリジナリティーを追求することでブランディングの強みとしてきました。
6年間オリジナリティーを追求してきて、古着とのミックススタイルが定着してきたときに、地方でVarde77を取り扱ってくれているセレクトショップには古着がないので、Varde77として本当に提案したいスタイルが地方では完成しないことに憤りを感じ始めました。
オリジナリティーを追求して6年が経過したことで、古着と改めて向き合ってみると、
古着のことがあまりわかっていない人が多い。でもそれが時代。

それは古着にはないデザインということを提案しすぎている自分にも責任があり、
古着がわかっていないからいけないというわけではないのですが、
なにか新しいかたちで古着をわかりやすく伝えていくことが出来ないかという考えになりました。
そこで立ち上げたのが、REVIVAL 90% PRODUCTS Varde77

このラインは90%古着を復刻しながら残りの10%Varde77の解釈で改良を加えて製作するライン。100%にしてしまうとただの復刻みたいなものなので、だれでもできてしまう。
90%にすることで、ちょっとした足し算引き算をしながら古着をさらに着やすく取り入れてもらいやすくすることができる。
古着をセレクトしていて、もう少しここがこうだったらみたいなことを感じることが多かったので、その修正を加えながらできるラインになりました。

それからまた4年が経過し、ブランド設立10年となる。

一般的には派手にいろいろイベントをやるところや、別注企画などを組んで売りやすい、そしてメディアに取り上げられやすい打ち出しをすることが多いのがアパレルの一般的なやりかた。

でもそんなプレス思考の当たり前のやり方はしたくない。
そもそもアパレルというくくりで洋服を作っていると思っていない。
他がやっていないやり方でやりたいわけだからアパレルと括られるのが好きではない。

ブランド設立から、自身の中でずっとやっていなかったのはなんだろうという発想からこのMAKEOVERのラインの構想に入りました。

実はこの古着のリメイクというのは一般的に古着屋さんがやることが多い。
だからこそ、10年間古着屋さんがやっていることには手を出さないようにしていました。
ごく稀にやっても数年に1型ぐらいで古着屋さんができないようなやり方を少しだけやっていました。

しかし10年が経過して、いろいろな洋服のデザインの経験をしてきた今だったら、10年前とは違う、新たな構想でMAKEOVERというラインわけをしても説得力のあるアイテムが製作できるという自信もつきました。

だからこそ2016AWに少ない型数ではありますが、MAKEOVERという名前をつけて、
ラインわけさせてもらいました。

このMAKEOVERというラインは、例えば展示会やお店で予約してもらったとしても、生産できない可能性があります。
ベースの古着の供給が不足した場合は製作ができません。

納期もベースの古着に左右されることがあるので確実にこの月に入れれるとは約束できません。
ベースの古着によっては裁断方法や縫製方法を1点づつ変えないといけないので、全く同じものになるわけではありません。
古着によっては汚れや縫製のほつれ、いろんなリスクが考えられます。
リメイクを作れる職人に限りもあるので、生産数の限りもでます。
取り扱ってもらう店舗様や購入してもらうお客様には上記のようなある程度のリスクは、ご了承を得てもらわないと販売ができないラインです。

不安定なことにも楽しみを見出してみて欲しい、そんな気持ちで立ち上げたラインで信頼があってのラインです。
不定期に発売してくラインにはなると思いますが、楽しんでもらえたらと思います。



2016AWの立ち上がりをお楽しみに!

写真は米軍のパラシュートを解体して作ったパーカーと寝袋を解体して作った中綿ジャケット。
切りっぱなしだったり、ハンドステッチで荒く仕上げて、手仕事でしか出来ない荒い縫製もあえて入れています。

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